When I had nothing else to do.../ にらむしの穴から湧き出た散文 - 3 -
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悲しみにうずもれ 憎しみに身もだえ 絶望に打ちひしがれ 混沌に身をゆだねる人間
聞こえるでしょう 焼き捨てられた命の声
地に染みわたり 木に姿を変え 大気に飛び出し さまよう警鐘の声
憎しみを奥にしまいこみ 暴れる感情を押さえつけ 傷つきながら生きる 人間が好き
鳥よ 猫よ 草よ 虫よ
あなた達の世界が 永遠に平和でありますように
2004/8/3
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教えを失い
視力を失い
勇気を失い
命を失った

たくさん失い続けて
失った事さえ忘れていった 

失くしている事に気づかず
失くし続けて 
失くした物が
何だったのか忘れてしまった

忘れたという自覚さえ失くして
失くしたものと
手に入れたものとの狭間で
途方にくれている

原爆が落ちた時
鳥は 猫は 草は 虫は
さよならを言ったのかな
2004/4/26
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あの夏の日
中くらいに育った私は
緩やかな坂の上に立っていた
幼い頃の遊び場を見渡せる
眩しい道の上に立っていた

真っ白な夏の日差し
坂の下から雲の影がゆっくりと近づいて
さっと私を通り越してゆく
暑かったかどうかなど覚えていない
雲の影ばかり気になって
何度も包まれてみては 再び坂の下に視線を戻し
次の影を待っていた
しゃがんでそのままじっとしていれば
雲の影に溶け込んで 消えていけそうだ
雲の影が私を飲み込んで 連れ去ってくれそうだ
いつでも会えると思っていたのだ
どの雲の影も優しいのだと
そう思っていた

坂の根元で こちらを見つめる一本の木
その上にそびえ立つ 信じられぬ大きさの積乱雲
ああ、ここにも素敵なものはあるのだと
私は立ち上がって歩き出し
いつもの様に 生まれた庭へ帰っていった
地面にしゃがんで
竜の髭を掻き分け何かを探していれば
今にも夕立がきてくれそうだ
遠くに聞こえる雷の声
大気が揺れ
全ての物が灰色に包まれ
喜びに震えている様だった 
雨に打たれて匂い立つ生き物達の香り
風に乗って私を通り越していくのだった
皆、少しだけ私に触れ 飛び去っていった


あの夏の日 小さな頃の夏の日々
何でも見えるあの坂の上で
雲の影を待っていた
何度も包まれてみては再び坂の下に視線を戻し
次の影を待っていた
何も変わることはなかったけれど
私は 待ちながら生きていた
いつでも会えると思っていたのだ
どの雲の影も愛しいのだと
そう思っていた
2004/3/30
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私は今でも覚えているけれど
いつでも恋しく想っているけれど
彼は覚えていてくれているだろうか

夏にはひんやりと私を落ち着かせてくれた庭の土
地表をすべり 私に届く風は
いつでも懐かしい匂いがした
庭に手を押し付けながら
このまま地に染み込んで土となり
永遠にここに生きたいと
ここにとどまり 全てのものの生き死にを
全部見届けてしまいたいと
そう願っていた事を
土は気づいてくれていただろうか
ただ立っているさえ困難で
膝を折り 両手をついて不安をあずけても
土はいつでもゆるやかで
優しい生あたたかさで受けめるのだった
憎しみと混乱 全てを奪い去って
きれいな匂いと悲しみだけを返すのだった

私が恋するものは物言わぬもの
物言わずとも美しいもの
それらを想うとき 私は泣かずにはいられないのです
2004/3/8
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椿の木の 根元に埋めた ガラスの丸
宝物は 今もあの木の下にありますか
2003/02/07
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あの明るい庭に光が満ちて
いろんな匂いが漂って
梅 福寿草 沈丁花
日差しに匂う生き物達の薫り
今も目をつむれば感じることができるのです
門を入って一、二歩あるくと
足がすくんであの花壇へ戻ってしまった
小さな私が中腰になって
3つのツツジの中間の 四角い小庭を覗き込む
あの匂いが戻ってきます
懐かしくて悲しい匂い
形ないものに憧れて
光 影
透き通ったものに心惹かれて
2003/02/06
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